日本商品清算機構(JCCH)とは
日本商品清算機構(Japan Commodity Clearing House、通称JCCH)は、主に「商品デリバティブ取引」に関する清算(取引の受け渡し・決済を安全に行うための仕組み)を担ってきた清算機関です。清算機関が間に入ることで、売り手・買い手それぞれの相手方リスク(相手が払えない/受け渡せないリスク)を低減し、市場の安定に寄与します。
現在の位置づけ(重要)
2020年7月にJSCCへ統合されています
JCCHは、2020年7月27日付で株式会社日本証券クリアリング機構(JSCC)と合併し、清算機関としての機能は「新生JSCC」に統合されています。つまり、現在は「JCCH単体の組織」としてではなく、JSCCの枠組みの中で上場商品デリバティブの清算が取り扱われる形です。
清算機関が担う主な役割
取引の安全性を高める“真ん中”の役
清算機関は、取引の当事 demonstrated になって相手方となることで、取引参加者間の信用リスクを集約し、決済不履行が連鎖しにくい構造を作ります。これにより、市場全体の安定性が高まります。
リスク管理(証拠金・清算預託金など)
清算機関は、価格変動や参加者の信用状況を踏まえ、証拠金(当初証拠金など)や清算預託金の枠組みを通じて損失吸収力を確保します。制度上の取り扱い(分別管理など)も重要なポイントです。
証拠金とSPAN(スパン)
SPANは証拠金計算の代表的方式
商品・先物等の分野では、SPAN(Standard Portfolio Analysis of Risk)を用いた証拠金計算が広く知られています。ポートフォリオのリスクを想定シナリオで評価し、必要証拠金を算出する考え方です。
SPANパラメータ(リスク・パラメータ)とは
SPANで計算するためには、価格変動の想定幅などの「パラメータ(設定値)」が必要です。これらは一定の頻度で公表・更新され、運用の透明性にも関わります。JSCC側で、JCCHが公表していたSPANパラメータのアーカイブ情報も整理されています。
清算参加者と市場の利用者
誰が清算に参加するのか
清算の仕組みは、清算参加者(クリアリング参加者)を中心に運営されます。参加者は、所定の要件を満たし、証拠金の預託や決済手続等を適切に行う必要があります。
決済不履行が起きた場合の考え方
損失の抑え込みと市場の継続
万一、参加者が決済不履行に陥った場合でも、市場が混乱しないように、清算機関はルールに基づき対応します。具体的な設計は制度ごとに異なりますが、一般に「当該参加者の担保・拠出金を優先的に充当する」「不足時に備えた多層のセーフティネットを持つ」などの発想で構成されます。
情報開示(FMI原則/PFMI)と透明性
清算機関には“説明責任”が求められる
清算機関は市場インフラとして重要性が高いため、国際的に整備された「金融市場インフラのための原則(PFMI)」に沿った情報開示が重視されます。JSCCでも、FMI原則に基づく開示ページや関連情報が公表されています。
まとめ
日本商品清算機構(JCCH)は、商品デリバティブ市場の安全な決済を支える清算機関として機能してきましたが、2020年7月27日に日本証券クリアリング機構(JSCC)へ統合されています。現在の制度や最新の公表情報(証拠金・SPAN関連、FMI原則に基づく開示など)は、JSCC側の公開情報を一次情報として確認するのが確実です。